DMNで働き続ける脳を休ませるにはマインドフルネスしかない【最高の休息法レビュー】

瞑想歴4年以上になるnipuriです。こんにちは。

「最高の休息法」を読了したのでレビューします。

みなさま休息できていますか?

美味しいもの食べて、お風呂にゆっくり浸かって、ぐっすり眠れば体は休まるかもしれません。

それでも人は仕事や人間関係で何か心配事があれば、頭の中をぐるぐると不安が回り続ける事があるでしょう。いわゆるネガティブ思考のループです。そんなネガティブな気分では頭も休まりません。継続すると体に影響が出ることも。

不安で頭が一杯になったら、人は課題を頭で整理して、解決法を考え出そうとする。でもその思考のループが始まった時、頭の中の動きをよく観察して見てください。そのネガティブ思考は、勝手に脳が作り出しているはず。まずこのことに気づくのが超絶重要。

その思考のループは、自分で作り出しているわけではない。脳は自分の意思で使っていないときも、DMN(デフォルトモードネットワーク)の状態で働き続けます。脳を休ませずにストレスを上昇させると、DMNが暴走して思考のループに陥りやすくなります。

ただし脳は自分が休息状態と考えているときも、勝手に働いているような器官です。よって、脳を休めるには特別な方法が必要となります。マインドフルネスは、脳を休ませる有効な方法の一つになります。

DMN(デフォルトモードネットワーク)とは

DMN(デフォルトモードネットワーク)とは、意識的な活動をしているとき以外の脳活動です。いわゆる脳のアイドリング状態のとき。デフォルトモードネットワークでは脳の全エネルギー消費の60%~80%を使用します。

意識的な活動をするときも、5%程度エネルギーを上乗せするだけです。すなわちDMNは大食漢で、意識的な活動を休んでいるときも、脳はたくさんのエネルギーを使って働き続けているということ。

何も活動していないときでも妄想や雑念は絶えず浮かび続ける。その心のさまよいの原因がDMNで、心は1日のうち半日以上もさまようことに費やしてます。

DMNの要は内側前頭前野と後帯状皮質で、後帯状皮質は特に「自己へのとらわれ」に関わるとされています。

そして妄想や雑念の原因であるDMNを使いすぎて疲弊させると暴走し、さらにネガティブ思考のループに陥りやすくなってしまう。質悪いですね。

その内側前頭前野と後帯状皮質の働きを抑え、雑念や妄想を抑えることができるのがマインドフルネスになります。

マインドフルネスの効果

マインドフルネスではDMNの要である内側前頭前夜と後帯状皮質の働きを抑えられる。雑念や妄想を抑え、脳の休息を促し、DMNの暴走を予防できるということ。

また偏桃体は感情で体を防衛するような働きが有ります。怒りや悲しみの感情を浮かび上がらせ、攻撃や逃避を促すことで体を守ろうとする。一方、前頭葉はその機能を制御する役目が有ります。マインドフルネスでこれら器官のバランスも取りやすくなるらしい。

マインドフルネスの効果をまとめると下記になります。

  • 集中力の向上
  • 感情調整力の向上
  • 自己認識への変化
  • 免疫機能の改善
  • 疲労感の調整

マインドフルネスは副交感神経優位にすることもできるので、自律神経にも働きかけができる。そのため身体的にも良い影響があります。

マインドフルネスの目標と方法

マインドフルネスの基本は観察です。

体の状態や動きを観察し意識を向けることで、観察力を上げ、「今」に対する集中力を高めます。未来や過去、感情に対して、勝手に脳が引き起こす妄想や反応を制御できるようにする、それがマインドフルネスの目標です。

よく今を観察することでDMNが働く視点をずらし、脳の暴走を抑えて休息を促す。DMNが作り出す妄想や雑念を抑え、反応による脳の働きへの阻害を抑制する、と考えたら分かりやすいと思います。

瞑想とマインドフルネスはほぼ同意です。瞑想の目的に関する参考記事はこちら: 「瞑想の目的は反応を制御する力と観察力を向上させること【反応は自分で決める】

呼吸の重要性

呼吸のマインドフルネスは呼吸をよく観察する方法。お腹のふくらみ、縮みを観察する。呼吸への意識を強くするため、呼吸しながら「ふくらみ」「縮み」と頭の中で唱えても可。

吐くときは吸うときよりも時間を使うことを意識する。全体としてゆったりとした呼吸をする。腹式呼吸をする。呼吸法で気を付けるのはこれくらいで、難しく考える必要はなし。

そのうち雑念が浮かんでくるでしょうが、雑念を消そうとはせず、雑念も観察をしたのちに意識を再び呼吸に戻します。

呼吸のマインドフルネスの方法はこれだけ。

呼吸はマインドフルネスや瞑想において碇です。超重要。雑念や妄想、反応でさまよう脳を呼吸によって引き戻すツールになります。

呼吸は普段自律神経が管轄してる、でも唯一その自律神経で動く期間の中でも意識的に調整が可能です。すなわち交感神経と副交感神経の調整が呼吸によって可能になります。

脳が暴走したときも呼吸を錨として強く意識すれば少し楽になるはず。どこでも使えるし、覚えておいて損はないでしょう。

歩く・食べるマインドフルネス

これらマインドフルネスもやることは単純。

歩くマインドフルネスでは、歩きながら足の裏が地面から離れる・設置する感覚を良く観察する。足の上げ下げの感覚をよく観察する。これだけ。やり初めはゆっくりやったら良いです。

食べるマインドフルネスも、ご飯を食べながら味、香り、食べ物を口に運ぶまでの体の動きをよく観察する。

呼吸のマインドフルネス同様、妄想や雑念が浮かんで来たら体の感覚に意識を戻す。それが難しければ錨である呼吸へ意識を向けてみる。これでOK。

そのうち雑念や妄想が少なくなっていって、観察力が上がり反応の制御が上手くなっていくのが自覚できます。

スキャニング

体の調子悪い時には呼吸のマインドフルネスをしながら、体の原因箇所をよく観察する。

私は片頭痛持ちですが、頭が痛ければその原因箇所を観察していくと、血管の脈動、筋肉の凝りなど原因箇所が少しずつ見えてきます。そうすると力も抜けてきて、少し良くなります。

身体的な原因がもちろん大きいので、脳に対する働きかけであるマインドフルネスでは完全良化しませんが、効果は確実にあります。実証済。これもマインドフルネスが自律神経に働きかける効果が大きいとのこと。

最高の休息法について

「最高の休息法」はマインドフルネスや瞑想に興味を持っていて、その効能の根拠が分からずもやもやしていた人には是非読んでほしい一冊です。

マインドフルネスや瞑想って発祥に宗教が絡んでいて、スピリチュアルな部分が多いです。スピリチュアルな視点だけにに注目している記事や本も本当に多くあって、理屈が想像できず分かりずらい事が多い。

「最高の休息法」では、前述したDMN状態のエネルギー使用率などの科学的な根拠に加え、雑念などの概念イメージが分かりやすい表現で書かれています。

「自分と考えを同一視しない。どんな考えも一時的に脳を訪ねてくる客人で、ずっと頭の中に住み着いているわけではない」

本に出てくる一説です。自分と湧き出る思考は別のもので、自分の意思とは無関係に出てくることがすごくイメージしやすい。

「最高の休息法」の本編は物語になっています。マインドフルネスの効能を科学データやイメージで説明しつつ、マインドフルネスを用いて登場人物がポジティブに上向いていくことでも、分かりやすくマインドフルネスの目的や効果の理解を深められる。良くできた本だと思います。

この「最高の休息法」と「反応しない練習」を合わせれば、スピリチュアルな点以外の観点からのマインドフルネスや瞑想の目的や効能について、完全に腹落ちできます。反応しない練習もめちゃくちゃ名著なので読んでみてください。

マインドフルネスは人生において必要なツールです

「最高の休息法」では科学的な説明も絡められてて、マインドフルネスの効果が明確に示されていて、なんだか安心したというのが本音です。

マインドフルネスや瞑想はスピリチュアルなことばかり書いてあってどうしても宗教っぽくなってしまう。やっぱり効果が分かりずらい。「宇宙と繋がる」とか、「空と繋がる」とかネット記事に書いてあったりするんだけど、やめほしいなぁ。

瞑想やってる私として、それらの感覚は理解できるけど、やり初めの人にとってはそんなの全然現実的でなくて想像できない。スピリチュアルな方面に向かいたい人はいいけど、そうでない人は求めている目的と乖離することが多いでしょう。結果、多くの人が離れてしまう。それが非常に残念です。

今ToDoを推し進めてきたアメリカでも、疲労感を感じていた影響かToBeの取り組みになるマインドフルネスが注目を集めてるらしい。生活も仕事もコミュニケーションの仕方も、方法とスピードと密度がが凄い速さで変わってる。休み方知らずに突っ走ってきたらそりゃ電池切れるよ。

脳には脳の休息の取り方がある。宗教色強い理由から今まで取り組んでこなかった人も、ぜひ瞑想やマインドフルネスを試してみてほしい。人生にとって必要なツールであることが分かるはずです。

 

ではまた。